子浦ビジターセンター

2022海と日本PROJECT 富士箱根伊豆国立公園ビーチクリーンミッション アイキャッチ

2022.05.30(月)

2022海と日本PROJECT 富士箱根伊豆国立公園ビーチクリーンミッション

 5月30日は「ごみゼロの日」と語呂合わせでされています。富士箱根伊豆国立公園子浦河岸でその日に合わせて中学生や地元の住民などおよそ200人が参加してビーチクリーンミッションが実施されました。

 例年に続き国連が定めた持続可能な開発目標=「SDGs」が掲げる「海の豊かさを守ろう」という目標に取り組むもので日本財団「海と日本PROJECT」他の支援を得て子浦ビジターセンターが主催しました。
当日は、環境教育の授業の一環で参加した裾野市立東中学校の生徒さんや地元の住民などおよそ200人がビーチクリーンミッションへ参加して頂きました。
海岸には、流れ着いたとみられるレジ袋やペットボトルといったプラスチックごみなどが落ちていて、中学生たちは熱心に拾い集めて袋に入れていました。
参加した生徒は「ラベルに外国語が書かれたごみを拾いました。海はきれいであってほしいので、自分たちもごみの量を減らさなければと思いました」と環境への関心が高まったようビーチクリーンミッションの目的は果たせたと思っております。

 ただ残念なのはミッション前日に予定活動エリアの確認中にウミガメの死体が発見されたことがあります。アカウミガメの中体で腐敗や硬直の状態から死後48時間以内と推測されています。



目の部分が赤いのは打ち上げられてからカラスなどの野鳥に眼球などの柔らかい部分が採餌(さいじ)された為です。都市伝説的に「ウミガメがプラスチック類を誤食して死ぬ」とされていますが、海洋生物学的な見解では摂取しても体外に排出されるので、喉や内臓に詰まって死ぬことはありません。



確かにウミガメのお腹の中がプラスチック類で満杯だった・・・ということも過去に1、2件ありましたが、これは稀なケースであると認定NPO法人エバーラステイング・ネイチャーなどのストランディング調査でも証明されています。
 

では何故ウミガメの死体の漂着がここ数年増加しているのでしょうか、プラスチック類から有害物質が出ていてそれがウミガメに悪影響を及ぼすのでは?とも言われていますが死因の判明は今後の研究課題です。

ただ、直接の死因にならないとは言え、ウミガメがプラスチック類を摂取している状況は好ましくありません。子浦ビジターセンターでは南伊豆町のスーパーなどで有償販売されているレジ袋の紙袋化をまずは取り組んでいきたいと考えています。