BLUE SHIP とは
開催日
2017.09.30(土)
参加人数
19
拾ったゴミの袋数と可燃 / 不燃の割合
開催場所
JR高槻駅中央改札口
秋 の 「川 久 保 渓 谷 観 察 会」 茨木・高槻 自然に親しむ会 HT記
日 時 2017年9月30日(土) 8時45分~15時30分 晴れ
場 所 川久保渓谷(高槻市;JR高槻駅からバス)
参加者 大人10名 子供3名(7歳、5歳2名)スタッフ6名 計 19名
写真、上左よりアケボノソウ、タコガエル、サワガニ、下左よりオタカラコウ、ミカエリソウ、アキチョウジ
前日まで天気が不安定で雨が多かったが、今日は良い天気に恵まれた。参加者は、家族連れやご夫婦のリピーター、協会の会員さんもおられ、楽しい秋の観察会となった。
この時期は、ハイキングに良いシーズンであり、川久保行きのバスは混んでいる。9時40分に川久保のバス停に到着し、集落の諏訪神社でトイレを済ませ、オリエンテーションとして観察会の概要や危険個所の注意事項を十分に行い、スタッフと参加者の自己紹介をする。
そのあとゆっくりと出発、親子連れ2組は、早速、網と籠を持って、何かいないか探している。周りからは、シジュウカラやヤマガラ、コゲラ、ヒヨドリの声が聞こえる。集落沿いでは、シオン、フジバカマなどの花が咲き、キタキチョウ、テングチョウ、ナガサキアゲハが飛びまわっている。畑の柵には、ノシメトンボ、ヒメアカネがいる。集落傍の渓流の向こうに、アケボノソウの大きな株を見つける。可愛い花で花弁に蜜線があり、アリや小さなハチなどが集まる。
集落を過ぎて、林道に入ると、周りは森林で少し薄暗いが、渓流の傍で涼しく快適である。周りの森林(水源涵養保安林)が豊かであるため、川久保渓谷では、年間を通じて常に水量は多い。渓流沿いの樹木は、ホソバタブ、シロダモ、ヤブニッケイ、イヌガシ、ケヤキ、カシ類、アワブキ、ニガキ、シラキ、エゴノキ、カエデ類、ウリノキ、ジャケツイバラ、マタタビ、サルナシ、クロモジサンショウなど種類は豊富である。
また草花、シダ、コケ等も多く、野鳥や昆虫他、生物も多く、スタッフや参加者がいろんなものを見つけて皆で観察するので、なかなか進まない。子供たちは、早速、カエルやサワガニを見つけ、籠の中へ入れている。
水車小屋手前の畑傍で休憩し、水分補給をした。ここに台場クヌギのように途中から多数、枝分かれした巨大な木がある。「なんの木?」と参加者に質問するが、樹形からはわからず、葉っぱを見て、ようやくケヤキとわかる。ケヤキも炭焼きの材料にした結果が、今の形となったようだ。
対岸に、オタカラコウの株を見つける。黄色く美しい花を咲かせている。以前はいたるところにあったが、シカが花も茎も食べるので少なくなってしまった。
最近の雨で、キノコも一杯出ている。ノウタケ、エリマキツチグリ、チャワンタケ、ソウメンタケ、キイボカサタケや名前のわからないキノコもたくさんある。
次の休憩場所のチドリ橋では、カエデの仲間のチドリの木を観察。裂けていない普通の葉なのにカエデの仲間と聞いて、参加者びっくり。 橋のたもとには、紫色のアキチョウジがきれいに咲いていた。
少し歩くと水源の森の碑が見えてきた。マツカゼソウが、一杯白い可愛い花を咲かせている。シカが食べないので増えた植物で、シダやレモンエゴマと同じように群落を作っている。林道の両側には、表も裏も同じようなリョウメンシダ、葉の付け根が十文字になっているジュウモンジシダ、ハカタシダ、団扇の形のウチワゴケ、緑のきれいなイワマセンボンゴケなどを皆で観察する。
12時過ぎ、ようやく昼食場所のケンポナシ広場に着いた。早速、子供たちは、お弁当をもくもくと食べている。ここは広く明るいので、鳥やチョウやトンボが多いところである。数年前の林道工事で新たなのり面には土砂が積まれ、そこにはダンドボロギクやシダが増えて、大分、景観が変わってきた。今後どうなるのだろう。
休憩後、みんなで集合写真を撮影し、元気に出発する。渓流側は、ウツギやコクサギ、ノイバラ、のり面にはツル性植物、桜やケヤキなどが多く、いくつもの沢水が流れている。いろんな野鳥の声が聞こえる。ここを過ぎるとまた渓流沿いの林道を上流に向かって歩く。林道の周囲にはヤマアイの群落、のり面には小低木があり、所々でかわいいピンクのクサアジサイが咲いている。樹木も、クロモジが増えてくる。山側で、ミカエリソウの花を見つける。草のような名前だが、樹木である。
さな橋を数カ所越えて、眼鏡橋に到着する。周囲にはカツラの木が多く、甘い香りがする。少し歩くと次の橋に到着、ここで本日は折り返す。この橋の周囲は、レモンエゴマとシダの群落である。数年前には、ここの周囲にアケボノソウとオアタカラコウの群落があったのだが、今は見ることが出来ない。
ここで小休憩をとる。この橋から渓流を観察しやすいので、皆で魚の観察をする。持参した魚用のお菓子を皆に渡し、橋の上から渓流に少しづつ撒いてみる。水面に落ちるとすぐに周りからすごい数の魚の群れが、お菓子に飛びつき一瞬でなくなってしまう。この渓流には、魚が豊富な環境であることを皆に実感してもらった。
休憩後、来た道を引き返す。来るときには見つけられなかったものを発見できるので、復路も皆でわいわい観察しながら、2時40分には、諏訪神社に無事到着。トイレ休憩した後、皆で今日のふりかえりや感想を聞いて、終了、15時42分発のバスで帰る。
<参加者の感想(抜粋)>
・今日は、アケボノソウの大きな株を観て、びっくりした。
・ノウタケ、ソウメンタケなどキノコがいろいろ見れ、また魚もたくさん見れ良かった。
・初めての参加で感激。アケボノソウ、オタカラコウ、ミカエリソウがよかった。
・チドリの木は、カエデなのに葉が分れていないのが不思議だなと思った。
・2年連続親子3人で参加しました。サワガニ10匹取りました。
今回息子が参加したいというので来ました。昨年参加した時クチベニマイマイを取り、
夏まで育てていました。
・キイボカサタケが珍しかった。アサギマダラを近くではっきり見れた。
・シダやコケ、特にシシガシラの増え方については面白かった。ノウタケをぜひ食べてみたい。
・3年ぶり、目の前でアケボノソウを見て感激、レモンエゴマの群生もすごかった。