秋の里山・泉原はワンダーランド

当日の結果報告

開催日

2017.11.11(土)

参加人数

9

拾ったゴミの袋数と可燃 / 不燃の割合

不明

開催場所

茨木市泉原

秋の里山・泉原はワンダーランド レポート

茨木・高槻自然に親しむ会「秋の里山・泉原はワンダーランド!」

2017年11月11日(日)8:30~15:30晴れ。気温10~15℃

  一般参加者:1名、スタッフ:8名

     

 第2名神の建設     ツリバナの実        ヒメジョオンの花 

       

マムシグサの実       ノブドウの実      ホウノキの落ち葉

 

ツリバナの実        モミジの来たエナガ

<里山の原風景が残されているフィールド>

保全協会の里山指標生物調査開始に伴い、当会は2014年より茨木市の山間部に位置し、里山の原風景である

棚田・集落・川・池・雑木林が残されている「泉原」を対象フィールドと決め、春夏秋冬の4回観察会を行っています。

<観察会の新しいメニューはストレッチ>

 泉原の歩行距離は約5㎞、長く続く坂道もあり軽いハイキングとなります。

これまでの観察会ではやっていなかった身体をほぐすためのストレッチをすることにしました。

この運動をよくされているMさんの的確な指導で始めました。身体がすっきり、さぁスタートです。

<最初の観察路入口・棚田・諏訪神社・集落エリア>

スタートの農道を行くとヨメナ、セイヨウタンポポ、ヒメジョオン、キツネノマゴ、イヌタデ、これまで観察出来なかったゲンノショウコがピンクの花を咲かせています。グランド下の法面には実をつけたイタドリ、ノブドウ、クサギのくっきりした赤紫の果実が目立ちます。

開けた棚田からは昨年見られなかった第2名神が見えますが、里山の風景としては違和感があります。

諏訪神社の下にここでもノブドウが青・赤・紫にそれらとは格段に大きな白の実もつけています。白い実は虫に入られてこぶのように大きくなったものや!という声、図鑑を見ても明確には説明されていません。Thさんが大きなキノコのオニススベを見つけました、ホオジロも姿を見せてくれました。 

<棚田エリア>

道の北側に棚田が段々畑状に耕され、反対側に雑木林が連なっています。

道端にはヨシノアザミの紫の花、ススキ、アブラススキ、メルケンカルカヤ、キンエノコロの群生。

Nさんがイヌタデとハナタデは離れずに咲いていると呟ています。

雑木林側には、ツリバナ、マムシグサ、ヤブムラサキ、アオキ、サネカズラ、カキノキ、カラスウリなど色とりどりの実、スズメウリの小さな白い実、ヤブニッケイの黒い実もありました。

Ok君がカキノキの皮を剥いて実を食べてとOyさんに、一口かじったOyさん途端に渋い渋いとの声!

 棚田を登り詰めたところが幹線道路となっており、この道路沿いの法面にはヤクシソウ、ツリフネソウが群生しています、皆から異口同音に今年も咲いてくれて有難う!との声が出ました。

東海自然歩道への入口に到着です、ほぼ予定通りの進行で昼食休憩としました。

秋の高い空にはトンビが気持ちよく舞っています。

<東海自然歩道エリア>

ここからは林道の西側が雑木林、これまで見られなかったノササゲの美しい紫の莢を見つけました。

Ok君が木の枝でウリハダカエデのタネを落としクルクルと落下するのを観察します、見事な回転です、見ていた皆さんも拍手喝采!コバノガマズミの実を試食、ハナイカダの実は落ちていました。地衣類や菌類に詳しいOmさんがキノコのムラサキシメジ、ホコリタケ、ビョウタケ、地衣類のレプラゴケを発見し皆さんに観察してもらっていました。

<集落への折り返しエリア>

沢を横切り集落への林道にはホオノキの落ち葉が絨毯となっています。少し進むと開けた場所に出て、棚田の法面には可憐な紫のリンドウが雑草の中に咲いているのが見えます、法面の上に登り写真を撮ります。ツリガネニンジンも畦沿いに秘かに咲いています。

ここで見落とすような小さな花を見つけました、なんだろうマンテナ?Tmさんが7~8年前に別の場所で見つけたフシグロと説明されました。

<スサノオ神社でふりかえり>

スサノオ神社の古木アカガシの前で集合写真、観察出来たものを皆で確認しました。

ところが、このスサノオ神社裏の雑木林が、すっかり切り取られて丸裸状態になっています。

ふりかえりでは、参加者のFさんは珍しいフシグロを見れた、観察距離を短かく感じ楽しい思い出になったとのことです。スタッフのFさんは3匹も見つかったツチハンミョウについて.ハナバチ類の巣に寄生し数千個卵を産むが生き残れるのは僅か、またその特異な生態を興奮気味に話してくれました。

観察会を終え、バス停に向かう途中の民家のモミジが赤く染まって美しいと見とれていると、エナガ、シジュウカラ、コゲラの混群がやってきました、双眼鏡は不要です、肉眼でもはっきりと見えます。

秋の里山・泉原はワンダーランドを実感することが出来ましたが、バスで来る途中に建設されていた大規模物流センター、第2名神等の開発の影響で里山がどう変化するのか、今後とも観察していきます。

<観察できたもの>

野草58種、樹木51種、シダ類13種、野鳥19種、哺乳類4種、昆虫24種、キノコ7種。

詳細は紙面の都合で別紙に纏めています

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