糞土師と開く異世界への扉~子どもに伝える身近な自然の楽しみ方~いのちの循環編

当日の結果報告

開催日

2018.10.27(土)

参加人数

87

拾ったゴミの袋数と可燃 / 不燃の割合

不明

開催場所

諫早市白木峰町827-2 諫早市こどもの城

糞土師と開く異世界への扉~子どもに伝える身近な自然の楽しみ方~いのちの循環編 レポート

10月27日(土)~28日(日)にかけて、異世界への扉第3弾「いのちの循環編」を実施しました。ご参加くださったみなさん、ご協力くださったみなさん、今回もありがとうございました。

 

今回は、「うんこ」から扉を開く2日間。一般的に、「くさい」「きたない」と嫌われ者の「うんこ」ですが、そんな「うんこ」を主役に自然をのぞくと、全く無駄が無くシンプルでダイナミックな自然界の「いのち」と「物質」の循環のドラマが見えてきます。

 

1日目は、大人向けの講演会。講師の伊沢さんは自ら”糞土師”を名乗り、「信念の野糞」をなんと45年も続けている方。現代の文明社会では「タブー」ともいえる野糞を、なぜそこまで続けることができるのか。「うんこ」を自然に返す意味、正しい野糞、うんこや菌類が自然界で果たす役割など、長年の実践と経験から見えてきた力強い哲学を、熱く語っていただきました。

 

「うんこ」を表す漢字には、「糞(フン・くそ)」という字がありますが、漢字を分解すると「米が異なる」となります。伊沢さんはさらにそれを分解し、「米」「田」「共」と表現しました。つまりは、「米と共に田に入れる」ものが、うんこである、と。まさに、「うんこはごちそう」であることを、漢字自体が表しているのですね。

 

きのこやカビという”生き物”の働きや、うんこが土に還っていく様子を観察した「掘り返し調査」のレポートなど、衝撃の内容が次々と繰り出され、参加者のみなさんも、まさに「目からうんこ(ウロコ)」の状態。普段意識していなかった「自然界の大きないのちのつながり」を実感し、驚きの表情。最後にはたくさんの質問も出て、盛会に終わりました。

 

 

 

 

2日目は実践編で、子連れ参加OKの観察会。1日目に学んだ視点を元に、実際に屋外に出て、「きのこ」が森でどんな働きをしているのかの観察や、正しい野糞のやり方、お尻を拭くのに適した葉っぱ探しなどを行いました。

 

それぞれに「マイベスト葉っぱ」を選び、紹介しあった後、「みんなのベスト3葉っぱ」を決めました。「お尻を拭く」という視点で葉っぱを観察すると、今まで見えていなかった視点が見えて、参加者も楽しく森歩きができたようです。

 

「野糞」は、自然界に”いのちを返す”こと。また、”災害時のトイレ術”としても、知っておくと役立つ技術です。実際に「野糞」をするのは高いハードルかもしれませんが、葉っぱで拭き、ちゃんと埋めて、同じ場所には年に一度という「正しい野糞」の方法を知っていることはとても重要です。そして、いざという時にはぜひ役立てていただきたいと思います(災害関連死には、トイレ環境が整っていないことも大きく影響しているそうです)。

 

ちなみに、みんなのベスト3葉っぱは、
1位 ハナミョウガ(すべすべ)
2位 ヤブムラサキ(ふわふわ)
2位 ビロードイチゴ(ふわふわ)
2位 スイバ(しっとり)
となりました。

 

これからのお散歩でも、「どれが拭きやすそうかなぁ」という視点で葉っぱを見てもらえると、嬉しいです。

 

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