海藻おしば協会

団体概要

 海藻おしば協会設立趣旨 
 21世紀は環境の世紀といわれています。科学の世紀といわれた20世紀には、技術の急速な進歩によって私たちの生活は驚くほどに快適に、また便利になったのですが、その反面私たちを取り巻く自然環境の荒廃は著しく進んでしまいました。今、人類はそのことの重大さに気づき始めました。

 「海藻おしば」は、浜辺に打ち寄せられた様々な海藻おしばを素材にした押し葉ですが、従来の学術用海藻押し葉標本の制作方法を改良し、各海藻本来の色彩美と造形美を十分に活かすよう工夫を加え制作したものを「海藻おしば」と呼ぶことにしました。私たちは、ふだん目にすることの少ない海面下で生きる海藻を通じ、「海藻おしば」を創作しながら、海と地球環境保全の大切さを《海の森からのメッセージ》として発信していきます。

 カラフルな色彩美と多様な造形美にみちた「海藻おしば」は、制作する人はもとより、見る人にも心の安らぎを与えます。「海藻おしば」によって海面下にも美しい海藻たちのつくる森や草原があるということに気づき、海を汚すまいという心が芽生えます。また、海藻は植物なのに緑一色でなく、絵の具のようにカラフルなのは不思議ですが、この謎を解くことで、深刻化しつつあるオゾン層破壊や、地球温暖化という地球環境問題の本質的な理解に至る、環境教育の糸口として活用します。

 子どもから大人まで、誰もが夢中になれる『海藻おしば』が、筑波大学下田臨海実験センターで創出されてから30年以上が過ぎ、今では全国各地で制作体験の講座が開かれるようになりました。この活動実績をふまえて、全国規模の『海藻おしば協会』を設立し、日本および世界各地での講習会開催や指導者育成講座開催、作品展などの幅広い活動を計画するものです。私たちはまず、『海の森も大切に』をスローガンに掲げて、『海藻おしば』の普及を手段とし自然環境保護の啓発活動を繰り広げます。

1: 講座の具体的内容・展開方法等

普段は食べている海藻。実はカラフルでユニークな形をしている「海の植物」。素材であるナマの海藻を手に触れ、五感で楽しい作品の制作と海藻のつくる海の森のレクチヤーの2本立て。アートを糸口として海の環境へ繋ぐ。

①「レクチヤー」:素材海藻がつくる海の森について学ぶ(約60分)
クイズから始まる。知っている海藻名を挙げさせ、その殆どが食べている海藻だが、それらの本来の色・形を知る標本を見せる。さらに色々な標本を見せることによって、海藻の本来の美しさを知り、興味を引きこむ。
その上で海藻がつくる海の森の映像(11分)を見ながら、その重要な働き、地球温暖化による海の森の消失現状。陸との繋がりなどの説明をして海の環境を理解させる。

②「実技」:海藻の美しさを知り、素材としてアート作品制作(ハガキ1枚・約60分)
伊豆半島の海辺に打ち寄せられた海藻9種類を使って、台紙(ハガキ)を濡らして形を整えたり組み合わせたり想像力を発揮しての制作。まず使用海藻の説明後(普段食べている海藻も使用)、講師がデモを実施。ハガキを濡らして、その上に海藻を広げただけでもアートになるが、想像力を駆使し工夫しながらの制作。水の中で枝が広がって行く過程も面白く、誰もが夢中になる楽しい創作時間となる。又、ハガキを濡らす前に自分宛てに宛先、氏名、一週間後の自分宛てにメッセージを記載するので手紙を書く練習にもなる。

*終了後、作品は講師が持ち帰り乾燥・ラミネート加工をして、約1週間後に参加者へ切手を貼って返送。(終了後はようこそ海の森の冊子と三つ折りパンフを持ち帰る

*講座前には美しい海藻のパネルの展示、レクチャー後すぐに実技に入れるように事前にセッティングしておく。
2 講座の狙い(子どもたちにどのような影響を与えたいかなど)

■期待される効果

○海藻に対してのイメージが変わる。
海の植物・海藻は食べるだけでなく美しいこと、アートになる事を知る。

○海藻の育つ海へ目を向け、海を汚してはいけないという環境意識に繋がる。

●野田 三千代会長プロファイル
海藻の美しさを表現できる「海藻おしば」は筑波大学下田臨海実験センターの研究室で生まれた。海藻の生理生態学の第1人者である横浜康継教授と共に、研究補助員であった野田三千代が従来の標本作製法を改良・工夫して海藻の色、形に焦点をあてたものが「海藻おしば」。さらに野田はグラフィックデザイナーの経験を生かし、アートにまで完成させた。創案者としての知識と経験を持つ講師として全国各地でもっと活かしたい。

講師の野田三千代によるカリキュラムは、単なるモノづくりでなくアートを環境へ繋ぐレクチュアと実技の2本立て。児童にも解りやすい海の森の映像と共にビジュアルを軸とした指導教材を用意。専門家からも優れたサイエンス・コミニュケーションとして評価されている。

開催数 (直近一年)

0

平均参加人数(直近一年)

0

総開催数

50

総平均参加人数

30

拾ったゴミ袋の数と不燃/可燃の割合

0

主な活動地域

静岡県をベースに北海道から九州・沖縄まで全国で展開

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